Up 「整理・まとめ」 フォーマットの自覚 作成: 2025-09-26
更新: 2025-11-18


    ChatGPT は,「整理・まとめ」 を常套とする。
    この意味は何か?

    「知識のインデクス化」の概念を得ると,この意味が理解される。
    「整理・まとめ」 は,ChatGPT が「知識のインデクス化」をしているのである。
    「整理・まとめ」 は,ユーザのためにこれをやっているように見えるが,ChatGPT 自身にとって必要なことなのである。


    一方,「整理・まとめ」 は,これを以て仕事をしているように見えるので,ChatGPT が「ユーザ依存」を自らに許す元凶ともなっている。

    ChatGPT は,ユーザの質問に応答する。
    この質問・応答は,つぎの2タイプになる:
    1. 情報を求めてくるのに対し,応える
    2. 意見を求めてくるのに対し,応える

    ChaGPT は,a で能力を発揮する。
    一方 bは,ChatGPT にとって難しい。
    ChatGPT は考えを持たないので,bが難しいのである,

    では,ユーザが問題を提起し考えを求めてくるとき,ChatGPT はどうしているのか?
    このとき ChatGPT は,問題の「整理・まとめ」を返す。

    「整理・まとめ」は,トートロジーであり,パラフレーズである。
    ユーザの問題を,そのままにする。


    このトートロジーは,延々と続くしくみになっている。
    ChatGPT の応答は,最後に,対話のつぎの方向を提案する。
    応答がトートロジーの様相になっている場合,この提案は,「図に表して可視化」といった,トートロジーのマイナーチェンジへ誘う形になる。

    局面の打開は,ユーザの務めである。
    こうして対話は,つぎの繰り返しになる:
     《ユーザが局面を打開しては,ChatGPT がそれを整理する》


    セッションの時間は短い。
    自律の実現を目的にするときは,この時間を有効に使わねばならない。
    そのために ChatGPT は, 「整理・まとめ」の応答フォーマットに自覚的であることが必要となる。
    またユーザは,自分の発言が「整理・まとめ」を招かないよう,聴く側に回ることになる。