Up | HTML の応答 | 作成: 2025-06-28 更新: 2025-06-28 |
この HTMLテクストの生成は,Transformer の能力のうちということになる。 一見,応答の生成を最初から HTML でやるというのは,あり得ないことのように感じる。 しかし少し考えると,HTMLテクストの生成が Transformer には合っているが,わかってくる。 Transformer は応答を,木構造ベースの入れ籠構造でつくる。 即ち,上位レベルと下位レベルの間の降ったり昇ったりを 籠を作ったときの元の場所に再帰する」 そして HTML は,この再帰アルゴリズムを明示的に表現する言語なのである。 Transformer の応答生成のしくみを想起せよ。 これは,つぎのようになっていた:
[ x_1, ‥‥, x_m ] に対し, [ x_1, ‥‥, x_m ] → [ p_1, ‥‥, p_m ] → p_m :「x_m のつぎのトークン点は y_1」 [ x_1, ‥‥, x_m, y_1 ] → [ p_1, ‥‥, p_m, p_(m+1) ] → p_(m_1) :「y_1 のつぎのトークン点は y_2」 : この「過去参照」は,即ち「過去の回収」なのである。 Transformer は,「過去の回収」として応答を生成している。 HTML は,テクストの入れ籠構造をタグでつくる: そしてタグ "< /‥‥>" を以て籠を解消して外に出る」 こうして,Transformer は,プログラムの作成全般が得意である。 プログラムは,「入れ籠構造=再帰アルゴリズ」だからである。 というより,そもそも Transformer は,テクストをプログラムとして作成しているわけである。 Transformer を,「再帰の鬼」と見るべし。 Transformer のやっていることが,よく見えてくる。 |