Up <個体/主体>措定のプラグマティクス 作成: 2015-01-01
更新: 2017-10-18


    <有>は,スケール依存である。
    実際,スケールをミクロにとると,いまの<有>は消えて無くなる。
    ──「雲」は,水滴スケールでは,消えて無くなる。。

    <有>はまた,都合的に措定されるものである。
    「机」の<有>は,ひとがそれを「机」と定めている限りである。
    「机」を知らない者がそれを見れば,「机」ではない。

    こうして,<有>の措定は,プラグマティクである。


    <個体/主体>の導入も,この場合である。
    <個体/主体>は,プラグマティクに措定することになるものである。
    実際,「別個」「一生」のとらえで紛れがない生物種だけを残してもなお,カラダを分析的に考え出すや,個体の概念は解体される:
    • 生物進化の歴史は,異種生物共棲系形成の歴史である。
      この見方では,カラダは多種多様な個体で成っていることになる
    • カラダは寄生生物を棲まわせていて,これらが無くなるとカラダは死ぬ。
      これもまた,「カラダは多種多様な個体で成っている」である。