Up 振り子運動 作成: 2014-02-18
更新: 2014-02-18


    算数の授業は,二極間の振り子運動を備えている。
    <教える>と<遊ばせる>の二極である。
    両者はそれぞれ功罪相半ばであり,一方への振れが大きくなるとき<失敗>を現す:
      <教える>に振れれば,「授業離れ」が現れる
      <遊ばせる>に振れれば,「学力低下」が現れる
    <失敗>に対しては,これに対する軌道修正として,反転が起こる。
    こうして,振り子運動になる。

    「振り子運動」を「攪乱と均衡回帰」と比べたとき,いちばんの違いは「振り子運動」が自動運動だということである。
    「攪乱と均衡回帰」タイプの「数学的○○」は,<新規攪乱の捻出>の労が多い。 「振り子運動」には,この労がない。


    <教える>と<遊ばせる>の二極は,「数学を -対- 数学で」で表現されてきた。
    また,「実質陶冶 -対- 形式陶冶」のように表現する向きもあるが,これは「形式陶冶」のことばの誤用である。