Up 施策が通る構造 : 要旨 作成: 2009-07-06
更新: 2009-07-06


    中央指導体制における施策は,<反対されない>ことによって通る。
    施策が<反対されない>のは,「中央は無謬」だからである。
    翻って,「中央指導を保つ」には,「反対を起こさせない」が含意されている。

    「法人化」執行部は,中央指導体制を敷く。
    そしてここでは,確かに,施策は<反対されない>。
    「法人化」執行部は中央指導の意味をよく理解しており,この点での彼らの能力は極めて高い。


    反対は,もちろん起こっている。
    要点は,反対を<反対>にしないことである。

    反対を<反対>にしない方法は,反対の圧殺である必要はない。 無視が,反対を<反対>にしない方法として成り立ち,そして,国立大学を場とするときは,これが最上策になる。

    実際,反対は,無視によって押し切ることができる。
    時間を設定して,この中では,反対を言わせておく。
    設定のタイムリミットが来て議論打ち切りとなり,施策は通ったことになる。

       註 : 「パブリック・コメント」の意味も,これである。──意味をとり間違えてはならない。

    「タイムリミットで議論打ち切り」がどうして「施策が通った」の意味になるのか?
    ここにはロジックは存在しない。
    存在するのは,「タイムリミットで議論打ち切り」を「施策が通った」の意味に受け取る幻想である。 組織全体が,この幻想を支える主体へと変容していく。