光は一般に、その固有波長が障害物よりも大きければ通過しやすい傾向にあり、この現象はレイリー散乱と呼ばれる。
日中は長波長(約700nm)の赤色光などは大気中を直線的に通過し、観察者の視野には光源である太陽の見た目の大きさの範囲に収まってしまう。
一方短波長(約470nm)の青色光は大気の熱的ゆらぎにより散乱するため空は青く見える [空のどの方向からも青色光が届く]。
しかしながら夕方になると光線の入射角が浅くなり、大気層を通過する距離が伸びる。
すると [太陽が沈む方向の空では] 青色光は障害物に衝突する頻度が増し、かえって吸収されるなどの要因から地表 [観者] に到達しにくくなる。
代わって黄 (約580nm)、橙 (約610nm)、赤などの長波長光線が散乱され、太陽が沈む方向の空が赤く見えることになる。
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