Up 「CO2 排出削減」イデオロギー : 要旨 作成: 2021-12-04
更新: 2021-12-04


    CO2 の排出を削減しようとなると,化石燃料に対する依存度を減らさねばならない。
    さて,化石燃料の消費はどのくらい減らせるのか?

    先ず,エネルギー消費量は,増える一方である。
    経済は,下がるということができないのである。
    ヒトは,図体が保てなくなって崩れるところまで突き進むのが,宿命である。

    よって,化石燃料の消費を削減するためには,残りのエネルギーの消費でその穴を埋めねばならない。
    それは可能か?

    再生可能エネルギーは,嵩張ってしかも効率が悪い。
    そして「嵩張る」は,環境破壊を意味する。
    水力発電も,環境破壊になる。
    増産の掛け声は上がってきそうもない。
    原子力発電は,福島原発事故以来,すっかり嫌われものである。
    これも,増産の掛け声は上がってきそうもない。
    というわけで,八方塞がり。


    ひとは,流れに抗することはできない。
    流れに棹さすあるいは流されるというのが,ひとの生き方である。
    ここで「人間の叡智」を唱えても無駄である。

    かくして,どうしようもないことは,どうしようもないと観念するのみ。
    為政者は,「未来は明るい」キャンペーンを仕組んで大衆を安心させる (騙す) ことが,務めである。
    企業は,「未来は明るい」キャンペーンをビジネスチャンスにすることが,務めである。
    大衆は,未来は明るいと信じて生活することが,務めである。

    これが,「カーボン・ニュートラル/リサイクル」キャンペーンの意義である。