Up 気圧,空気の密度,空気粒子の速度の関係 作成: 2023-02-13
更新: 2023-02-13


    気象学の「気圧」の論は,「容器の中の閉じた空気の圧力」の話に終始する。
    なぜ「閉じた空気」で終始するかというと,開いた空気の圧力は複雑すぎて手に負えないからである。
    「後は個人が勝手に,開いた空気の場合の圧力を類推してくれ」というわけである


    「容器の中の閉じた空気の圧力」は,容器の壁が空気粒子から受ける圧力である
    このとき,気象学はつぎの「ボイル=シャルルの法則」を示す:
      \[ 圧力 \propto \frac{ 温度 }{ 体積 } \]

    体積は,
      \[ 体積 = \frac{ 重さ }{ 密度 } \\ \]
    なので,
      \[ 圧力 \propto \frac{ 密度 }{ 重さ } \times 温度 \]

    そしていまは「閉じた空気」の話なので,重さは一定。
    よって,「ボイル=シャルルの法則」はつぎの式になる:
      \[ 圧力 \propto 密度 \times 温度 \]


    ここで「温度」(註) だが,いまはつぎの関係を知っておく:
      空気の密度を固定したとき, \[ 温度 \propto 空気粒子の平均運動エネルギー \]

    よって,
      \[ 気圧 \propto (空気の密度) \times (空気粒子の平均運動エネルギー) \]

    質量を固定したとき,運動エネルギーは速度の増加関数。
    そこで,つぎのようにまとまる:
    1. 空気粒子の平均速度が一定のとき, \[ 気圧 \propto 空気の密度 \]
    2. 空気の密度が一定のとき, \[ 気圧は,空気粒子の平均速度の増加関数 \]