Up 「反差別」 イデオロギー 作成: 2025-01-14
更新: 2025-01-14


    互いを異界とする2つの集団A, Bの共棲は,Aが人の集団の場合,つぎのようになる:
     《 Aが自分たちはBより力で勝ると思うとき,
    Aは自分たちにとってBが安全な存在になるまで,
    Bの勢力を弱める》

    このときAは,Bをやっつける行為に嵌まる。
    Bを「絶滅危惧種」にまで追い込み,さらには絶滅に至らしめる。


    例えば北海道はヒグマと共棲しているが,この共棲の内容は:
<人身事故数>を,北海道「ヒグマ人身事故一覧 (昭和37年度〜)」から,
<捕殺数>を,環境省「クマ類の捕獲数 (許可捕獲数) について」から, 引用
 年  人身事故 捕殺数
件数 死者
2008 3 3 351
2009 2 0 606
2010 3 2 470
2011 2 1 692
2012 2 0 654
2013 4 1 540
2014 5 1 555
2015 0 0 641
2016 1 0 567
2017 4 1 774
2018 3 0 827
2019 3 0 756
2020 3 1 859
2021 9 4 819
2022 3 0 796
2023 6 2 1,422

    2024-03-25,「第3回北海道ヒグマ保護管理検討会」が
     「 2022年末時点で1万2175頭と1990年と比べて2.3倍に増え、
    絶滅が危惧される水準にはない」
    を発表。
    裏返すと,7000くらいが許容できる頭数というわけである。


    このように人の言う「共棲」は,
     「 相手の数を決め,それを超えたら殺すことによって数を保つ」
    である。
    ひとが自分たちの間引きを考えることは無いから,ひとの唱える「共棲」はつねに「差別」である。

    「反差別」 の声は,相手が十分弱く安全になった段階で上がる。
    これは,ご都合主義である。
    そして自分のご都合主義がわからないことにおいて,「反差別」はイデオロギーである。